ごあいさつ
第13回定時社員総会において会長候補者にご推挙いただき、その後の理事会で、公益社団法人全国老人保健施設協会(略称:全老健)の第8期会長に選任されました。
平成26年に会長に選任されてからの10年は、無我夢中で職務を遂行してまいりました。約90%の組織率を誇る全老健をまとめ、全国の会員施設が同じ方向を見て進むこと、また、介護関係団体が一致団結することを大きな目標として活動いたしました。その成果の一つが、令和6年度の診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス等報酬改定における介護報酬のプラス1.59%の改定率です。
今後も老健施設の機能を高め、国、医療業界、そして国民の皆さまに広く知っていただくために努力してまいります。
我が国はこれから、急速な少子高齢化に伴う、生産年齢人口の減少、要介護高齢者、とりわけ在宅の要介護高齢者の増加という状況に陥ります。「医療」と「介護」という縦割りの考え方では対応しきれない現実があります。
そのようななか、在宅の要介護高齢者を支えるのは、「在宅医療」と「在宅介護」です。老健施設は在宅の要介護高齢者に「医療」「リハビリ」「通所リハビリ」「訪問リハビリ」「泊まり」「一定期間の入所」を随時提供できる唯一無二の施設です。このような「利便性」が高く、中でも質の高い医療、リハビリ、介護を提供できる高機能な老健施設が地域で評価されるのではないでしょうか。
財源も人材もより限られてくる将来に向けて、今ある社会資源(老健施設)を有効に活用することが重要です。医療・介護の両分野で、スリム化、ダウンサイジング化、効率化が求められる時代になることも考えておく必要があるでしょう。
これからも老健施設がより良い方向に進めるよう、全力を尽くして活動してまいります。
引き続き、皆さまのご指導ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
令和6年7月
公益社団法人 全国老人保健施設協会 会長 東 憲太郎 (ひがし けんたろう)